ビザールギターPUの断線と巻き直し

店を初めてから5年間でビザールギターを修理、調整していて感じた事、よく壊れている箇所、直し方など何回かに分けて更新していきたいと思ってます。

一番最初は個人的に一番修理し辛いピックアップについて書いていきたいと思います。

まず1960年代の国産の所謂ビザールギターと呼ばれてるPUはほとんどがシングルコイルです。
ハムバッカー風の物もありますが大体がダミーです。

ストラトPUやテレPUやハムバッカーのように統一されている規格はないそれぞれが独自規格でそこがルックスやサウンド等、独特なオリジナリティを生んでいると思います。

しかし規格がなく互換性がないので他のスタンダードなギターと違い簡単にPUが交換出来ず、PUが断線している場合巻き直しをするか加工して別のPUをとりつけるしか方法がないので個人的には修理し辛くハードルが高いと思っています。
(一部シングルと互換性ある物もある)

ですが音がでなくて抵抗値がでていなくても、巻き直さなくても直せる場合もあります。

ビザール系のPUは元々の構造が不安定の場合が多く通常ストラト等のシングルコイルはコイル巻き始めと巻き終わりが一度ハトメを半田で経由してから配線材に繋がれていますが、ビザール系のピックアップのコイルは配線材に直接ハンダされ、テープにくるまれて配線材が伸びてるものが多いです。

なのでPUの反応がない場合でも断線ではなく3、4割くらいは配線材とピックアップのコイルが外れてるだけの場合もあります。

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コイルと配線が外れている場合は繋いであげると音がでる場合も

多少配線をいじれる方でしたら駄目もとでバラしてあげるともしかしたら直せるかもしれません。カバーを外したあとコイルに巻かれているテープをゆっくり剥がしてあげればコイルが剥き出しになり、コイルと配線材がでてくるので外れていた場合はここを繋げてあげるとPUが復活します。

最悪切れても巻き直し出来るのでご連絡下さい。

PUの巻き直しはギブソンやフェンダーのビンテージなどで巻き直されていると価値は一般的には下がり音もどうなんだろうとイメージを持たれる方が多いと思います。

基本的に巻き直して、巻き直し前のサウンドにするのは難しいとは思いますが、抵抗値やコイルの材質を揃えて巻き直しをすれば誰が巻いてもある程度音の方向性は近づくので極端に駄目になるという事は無いと思います。

ですがあと一歩足りない部分もあったり、比較的元気なサウンドになるのも事実で言われないと分からない違和感の部分を出来るだけ埋めるように日々模索しています。

ビザール系に関して言えばフロントとリアどちらかが断線した場合、オリジナルと全く同じ音というのは難しいですが、片方巻き直して少しずつではありますがリアフロントの違和感を無くせてきてると思いますので、もしビザールギターのPU断線でお困りの方は是非ご連絡下さい。
他PUのトラブル等ハウリングが酷い場合等もポッティングをしてハウリングにも対応出来ます。

今回はビザールギターのPUについて書いたので次回はフレット周りについてかいていこうと思います。

ビザールギターPU巻き直し×1
12100円-
※ 取り付け含む、PUのタイプにより追加料金あり

ポッティング×1
6600円

Bridge Guitars

高澤

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